sayaka ito 伊藤 さやか & ZaNUKAの発起人。 第一回公演から今まで、脚本と演出を担当。 ZaNUKAの中で唯一、趣味と仕事の境界があいまいな人。 脚本が始めて上演されたのは小学校2年生。 父兄参観日のおゆうぎ会のため、シンデレラや白雪姫や不思議の国のアリスが愚痴を言い合うメルヘン(?)を執筆。 なにげに、第3回公演「After ever after」の原型であった。 小学校4年生で演劇部に入ってからは、もうどっぷり演劇人生。 中・高でも友達とオリジナルミュージカルをつくり(中野は、この頃からの悪友である)、大学でもミュージカルや演劇のサークルをわたり歩く。 「下積みとかって、向いてないんだよね」 なんて平気で言っちゃう甘ちゃん学生だったが、先輩や師に恵まれ、いくつかの主演や大舞台も経験させてもらった。 「演劇は学生まで」と決めていたので、大学卒業後は演劇制作の仕事を選ぶ。 劇団も抱えている芸能事務所にスタッフとして入社。 しかし入社一ヶ月もたたないうちに劇団はなくなり、会社は演劇制作部を廃部。 ただの芸能事務所になってしまった。 のんきでずぼらな伊藤は、まさに生き馬の目を抜くこの業界に、全く向いていなかった。 (でも後から考えると、非常に良い社会勉強だったとか) 運命の皮肉さをかみしめている時、東京シアターカンパニーが埼玉県民限定で主演を募集していることを知り、思わず応募。 辞職願いを出してからのぞんだオーディションの結果は、まさかの合格。 実のところ、役のイメージには全く合っていなかったのだが(ちなみに映画化された時の主演は吉永さゆりさん…!)、背水の陣の気迫が審査員に伝わったのかもしれない。 その稽古場でまた、思わず憧れちゃう演出家や先輩俳優たちに出会い、 「やっぱり舞台は最高だ……」 と、いよいよ演劇という名の底なし沼に身を沈める覚悟をきめたのだった。 そして、役者としてさまざまな劇団をまわるうち、「真面目かつ面白い」キャストやスタッフの知り合いが出来てきた。 「あの人とあの人とあの人と…略…あの人で舞台つくったら、すごいんじゃないの?!」 と妄想を始めるようになり、ついには全員口説き落とした。 6年の歳月をかけて口説いた相手もいるとか。 しかし、ZaNUKAで作演(脚本と演出)をすることになったきっかけは、単に人数的に合う脚本がなく(女ばっかりですからねえ)、伊藤の脚本を演出してくれる人が見つからなかったからだそうな。 きっかけはいい加減だったが、自分の世界が自分の想像を超えたものになる作演の面白さに、伊藤はすっかりはまってしまう。 それまでは役者としての勉強しかしてこなかったが、 「もっと面白い本を書きたい~もっと立派な演出になりたい~」 と思い、真剣に勉強を始める。 以降、友澤晃一氏のもとで脚本・演出を学ぶ。 現在は、友澤晃一氏が代表をつとめるT1projectの脚本・演出部に所属。 役者、脚本、演出 4年前からは音楽に手を出し、 2年前からは朗読の公演プロデューサーまで始めてしまった、伊藤。 「いいかげん、どれか選べよ」と各方面から叱られつつ、どれも手放せない欲ばりさんでもある。 ZaNUKA出演作品 第1回公演 The Lovestory of ADACHIGAHARA 黒塚の君 第2回公演 Spicy Spies ウェイトレス 第3回公演 After ever after 黒猫 第4回公演 Spicy Spies再演 ウェイトレス 第6回公演 ハムレット温泉 ソニア(黒大路華子) |
ハムレット温泉 ソニア(photo by masae) あだちがはら初演 (photo by masae) |
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最近の外部出演 櫻井真樹監督「メタセコイヤの木の下で」 岩渕一広監督「今さら何よ!」 ZIPANGU Stage 第29回公演「ゲイニン」(新宿シアターサンモールにて) 音楽活動 ピアニストでアレンジャーの水城雄と、音楽ユニットOeufs(うふ)を結成。 懐かしい唱歌・童謡を、21世紀のセンスで、遊び心いっぱいにのびのびと歌っている。 iTunes Store などの楽曲配信サイトにて、アルバム「ゆりかごの歌」各楽曲のダウンロードが可能。 YouTubeでは、「うふtube」という番組を毎週金曜にアップ(もちろん、無料!)。 毎回、一曲の歌と、たっぷりのずっこけ(死語)トークを披露している。 |
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まさにZaNUKAの芯となる演劇の申し子。 豊富な知識と類まれな素質に甘んずることなく、常に探求を続けるひと。 伊藤の作品はZaNUKAの絆を深め、そして沢山の人の心を揺さぶってきた。普段の天然ぶりもまた立派だが、なにより自由に舞台で輝く女優である。 |