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正直な話をしましょう。「ミュージカルが好きです」と言うことを、私はしばしばためらいます。ミュージカルに時間と情熱を注いでいることを、今まで幾度となく馬鹿にされてきたので……舞台をあまり知らない人にも、尊敬していた舞台関係者にも。日本では、ミュージカルが「クサい芝居」の代名詞になっていますね。残念なことですが、事実です。ミュージカルを嫌がる人の理由はたいてい、
「だって突然歌ったり踊ったりするんだもん」
です。日常ではありえないから、嫌いなんだそうです。

でも、本当にそうですか?日常で突然、歌ったり踊ったりしませんか?自転車に乗りながら鼻歌を歌いませんか?音楽を聴きながら体を揺らしませんか?失恋した時、哀しいラブソングを心の中で歌いませんでしたか?ワールドカップの観戦に行って、皆で飛んだり跳ねたりウェーブしたりしませんでしたか?その延長線上に、ミュージカルがあるのです。俳優の心と体に嘘がなければ、いつどこで歌おうが踊ろうが、クサくないはず。ミュージカルは決して、ありえないものでも、日本人に合わないものでも、ないはずです。
ZaNUKA脚本家
伊藤 さやか

日本にミュージカル文化が入ってきた時代。それは「アメリカ人みたいになりたいなァ…」という日本人がいっぱいいた時代でした。ミュージカルをやることで、ミュージカルをみることで、戦争に負けた日本人である自分を忘れ、アメリカ人な気分(?)を味わいたかったのだと思います。ですから、日本人の感性や日本人の生理を無視して、アメリカ的な臭いを大事に、ミュージカルは上演されてきました。

平成の世に生きる私だって、欧米に憧れます。そりゃあ、西洋人の長い手足で踊るジャズダンスやタップダンスはカッコイイし、「神よ!」「星よー!」「この愛よ〜!」と両手ひらいて天を仰いで叫ぶのって、なんだかロマンチック。
でも、日本人である私がそれを真似していても、限界があるし、時として滑稽にさえなってしまうんです。私はどうあがいても私は日本人で、和を美徳とする無宗教国家に育ったのでから。
でも、アフリカ文化と日本の浄瑠璃から生まれたミュージカル「ライオンキング」が絶賛されたように、どんな文化からも素晴らしいミュージカル作ることは可能なのです。

私の夢は、日本人の口に合うミュージカルを作ること。簡単なことじゃないけれど、無理なことではないはずです。だから一緒に、どうですか?

伊藤さやか

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